一日の積み重ね

Posted by M.Mukai on 6月 19th, 2011

 相変わらず短期間のつもりで、この一日、この一時間と、目の前のことしか考えていませんが、そうして始めた仕事も、数年になろうとしています。
 いつまでも新人でいたいのだけれど、環境がそれを許してくれません。でもやっぱり何も知らない新人として、たくさん吸収できる柔らかい心で勤めたい。たくさん盗みながら学んでいきたい。最後に選ぶのは自分だとしてもたくさん引き出しに取り込みたい。

 失敗はたくさんです。いくら誠意を表しても受け入れられないこともあります。でも失敗から学ぶことは本当に大きい。つい相手のせいにしてしまいそうになりますが、やっぱり何か自分に足りないものがあっての失敗です。「無駄な経験なんてものは何一つない」とよく言われます。冷静にふり返れば、全てが自分の学びで糧です。辛かったことも悲しかったことも。

 自分がつかわされた一日に力を注ぎ、ただそれを積み重ねるだけ。

素晴らしい人間に出会うのではなく、人間の素晴らしさに出会う。

Posted by M.Mukai on 4月 20th, 2011

 天声人語に、「青い窓」という児童詩誌からの言葉が。
自分は素晴らしい人間ではないが、人を大切に思うとき、人を愛する時に、
誰もが与えられた人間の素晴らしさを発揮できるのであれば、
今それを輝かせなければいけません。

Posted by M.Mukai on 3月 21st, 2011

 自分の無力さを思い知ります。
ただ祈ることしかできません。

 無事であった自分が言葉にすることを迷いつつ、
子どもたちと一緒にできることを探しながら、
ただ祈ることしか。

 それでも、
子どもたちの心からの祈りが、
少しずつの力が、
届いてほしいと思う。

雪だるま

Posted by M.Mukai on 2月 14th, 2011

 ずいぶんと寒い日が続きます。私が住む町も静かに雪が積もりました。雪が降ると少し嬉しくなった子どものころの気持ちは、今も少し残っています。実際は寒いし、昔程身体は軽くないし…慣れていない私にとっては危ないこともあって、必ずしも嬉しいものではないかもしれません。ただ、雪に触れて心が澄んでいく感じは、今も変わらず残っているようです。
 
 何かをしたいわけではないのだけれど、その時にしか見られない世界に触れたくて、少し歩きました。さんぽをしていると、あちこちの玄関に小さな雪だるまが座っていました。子どもたちの楽しそうな姿がうかんできます。私も昔、そうであったかもしれない。いつかは溶けてしまうのだけれど、そうしてその一時に躍らせた心を、いつまでも覚えていたい。

冬の旅

Posted by M.Mukai on 1月 24th, 2011

 歌曲王シューベルト(1797-1828)が残した、最高の歌曲集の一つ「冬の旅」。松原友さんのテノールリサイタルでの演目でした。ピアノは小林道夫氏。10年前に交わされた約束の実現でした。

「10年経って君が、シューベルトが『冬の旅』を作った年齢になったら一緒に演奏しよう。」

 1月31日のシューベルトの誕生日に合わせて行われたリサイタル。師弟の絆、信頼が、なんとも美しい音楽となってホールに響きました。

 冬の旅を初めて全曲聞いたのは、ある番組でボストリッジが歌ったものでした。クラシックの名曲に興味が湧き、常に何かを音楽から得ようと思っていた学生時代、よくクラシック番組を見ていました。その「冬の旅」は背景が真っ白な場所で、普通の演奏会とは違う演出の中歌われていました。当時の私には難しすぎたようで、なんだかよくわからなかったという気持ちだけが残りました。

 あれから数年が経ち、私もその年に近づいてきました。今の自分にとって、「冬の旅」は非常に刺激的でした。冷たい足音のように、ピアノが音楽を刻み始めた瞬間から、ハーディガーディの空虚なオスティナートで幕を閉じるまで。

 すばらしい10年を歩んでこられたのだなと、感動とともに、自分の10年をふり返りました。過ぎたものは戻らないけれど、これからの10年、いやそう欲張らず、まずはこの一日、私も音楽と向かい合いたいと思いました。


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