Posted by M.Mukai on 11月 16th, 2008
押し入れで探し物をしていると、持ち上げた大きな封筒から音楽が流れました。
「HappyBirthday to you」
確か中学生か高校生の時にもらった、ボタンを押せば音楽が流れるバースデーカード。記憶をたどれば、描かれたねずみたちの絵が思い浮かびます。ちょっと日は遅れたけど、時は流れても、誕生日を祝うことを覚えていてくれました。
まだ置いてあったことに驚きましたが、封筒の中で流れる音楽だけ聴いて、また元の場所にしまいました。その大きな封筒には見てはいけないものがつまっている気がして。
秋の空、移ろいやすく、すぐに変わってしまう。けれど雲の向こうには、澄みわたり、きっと変わらないものがあるのだと思う。
Posted by M.Mukai on 10月 11th, 2008
「そろそろ何も見えないな…」まだ夕方の6時前、
ペンを置いてため息をつきました。
ふと窓の外に目がいって、静かにやって来た夜に気付く。
暗くなりきらない空から、少し欠けた月が、
灯りの消えた教室をのぞきこんでいます。
矢野顕子さんが歌う。
静かに夜がくる。
義なるものの上にも、
不義なるものの上にも…
みんなの上に。
夜明けの来ない夜はないとか
暗い夜もいつか明けるとかいいますが、
私には明けてほしくない夜も、
きてほしい安らかな夜もあります。
昔、誰かが言いました。
「月は太陽にわけてもらった光を、
私たちにもわけてくれている。」
静かに、でも優しく生きる。
私もそんな月になりたい。
この絵も高校生の時のノートの走り描き。空に近い場所として描いた、風景画1の裏面(どっちが表ということではないけれど)に描いてありました。少し手を加えて描き直してみました。
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昔は自然の中で歌っていた楽器、
いつからか沈黙の中で佇んだまま。
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チェロは繊細で野外で演奏する楽器ではないし、野ざらしなんてとんでもないけど、それを何かの象徴として、表裏の葛藤の中に置いたのかもしれません。青の中で、所在知られることなくただ佇むことしかできない悲しさを。自然と同化し行く、忘れられ行く心細さを。
デッサンギャラリーの「M.Mukaiとは」に、風景画1と一対の作品として並べて掛けています。
イスのデザインはインテリアショップで借りてきました。
アントチェア ブラック (jacobsen アルネ・ヤコブセン)


朝、窓を開けると、気持ちいい風が入ってきます。まだまだ暑いけど、秋を迎える準備が少しずつ始まっている気がしました。
高校生の時、授業中ノートに描いた走り描きを再現してみました。当時は同じような絵をたくさん描いていました。気が付いたら木を描き始めていて、丘(というかただ空に近い場所)があって、雲があって…そうした風景画、最後には小トトロや鳥などをその世界の住民として、根っこのそばに描きました。
人を描くことはあまりしませんでしたが、このノートの切れ端には、木陰に人を描いていました。(モデルはなく、抽象的な存在ですが、あえて当時のままのキャラクターを残しました。)当時はなぜか彼に、トランペットを持たせたくなりました。それが彼にとって、誇りなのか安らぎなのか、恋人なのかアイデンティティーなのかはわからないけれど、彼が悲しい時も嬉しい時も、いつも一緒にいるような存在であってほしいと思って。
雲をただ黙々と描くのが好き。その時の偶然が生んだ形、無限の可能性、時に重たく、時に輝いて空をレイアウトする。光の描き方は正直わかりません。だから影を描きます。影は光のないところに生まれないから。きっと光を見せてくれる。木や草、葉を描くのも好き。葉を一枚一枚描いていくうちに、大木の全貌が見えてきます。どんな大きな木も、その一枚から始まる。
光と影、自然の姿、たとえ描くものが空想であっても、それらを絵で表現するのに必要な理を、私はまだあまり知りません。デッサンの技術も研究も足りない。だからもっとたくさん本物を見て、空想の世界も創造していきたい。
☆この絵はデッサンギャラリーの一室、「M.Mukaiとは」に掛けています。足りないものはたくさんだけど、心の風景画として置いておこうと思います。スペースの都合で少し小さくなりましたが、当時のノートに裏表で描いていたものを複製して、連作っぽく並べてみました。よかったらぜひご覧ください。
昨日、関西歌劇団の新進歌手による演奏会がありました。日々音楽を学び、私たちに安らぎや喜びを与えてくれる演奏家たち、時には苦悩もあるかもしれません。したい音楽と受け入れられる音楽、時にギャップがあるかもしれません。生活の糧を得ることと音楽を続けること、時に共存できない時があるかもしれません。それでも音楽を愛し私たちにもその喜びを頒とうとしてくれる人たちの演奏に、日常に疲れた私たちの心も、少しずつ洗い流されていくのでした。

ただ昨日は警報まで出た急な雨と雷に電車は止まり、時間が迫るにつれて間に合わないかもしれないという焦りが…開場時間がすぎた頃、電車はようやく動き始めました。満員の車内から見える雲間からの夕日、一方には虹。昔、神様がノアに約束の印として示したという。嵐の後の優しい光に泣きそうになる。
演奏会、聴けたのは途中からでしたが、オペラアリアや歌曲、最後には美しいアンサンブルも。遅れて聴けなかった方たちの音楽も、最後のアンサンブルで触れることができました。新進歌手、これからも活躍してほしい。
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つかの間の音楽は心を癒してくれます。
当の主はそれを不思議に思うかもしれないけれど。
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