中学三年生の美術で作った作品です。画材は何というのか忘れましたが、鋭いもので引っ掻くと削れて白い線ができる、何か黒い土台が塗られた紙でした。テーマもなく自由にその白い線で描いていくという創作でした。その時に私はこの作品を作りました。鉛筆では再現できなかったけれど、黒い背景に白い雲、そして林檎から放たれる白い光。私は随分時間をかけて細い線を重ね続け、林檎から放たれる光は、作品の上半分の黒い土台をほとんど白く変えていました。

 もう原作は残っていませんが、当時は抽象的で漠然とした夢というものに、そしてそこに向かうことに、希望や憧れ、不安、覚悟、いろんな想いが入り交じった気持ちでいたのだろうと思います。夢に続くいばらのはしごは、もう地面が見えないほどの所にまで至り、当時の私が心に抱いていた夢への想い、その道のりが漠然と険しく、厳しいであろうという想いを表現しています。