11月の初め、大山崎山荘美術館に行きました。緑の中にある静かな場所。まだ葉が染まるには早かったようですが、きっと今頃は色鮮やかな葉が光に揺れているでしょう。

 美術館の、時間が止まったような空間がとても好きです。たくさんな時間がつまった玉手箱。そこで過ごしていると、気が付けば驚くほど時間が経っていることも。幸せな時間や楽しい時間はあっという間ということでしょうか。竜宮城と似た感覚かもしれない。

 お皿や坪みたいな工芸品は、実際作ってみると、その綺麗なフォルムや色合い、装飾がいかにすごいことか思い知らされます。それらがシンプルにおかれた空間に心を奪われることもあります。ただそういった作品一つ一つが持つ美しい色、心に触れて、感動するに相応しい感性を、私はまだ持ち合わせていないようです。空間として楽しむことはあっても。

 逆に私のような素人は、シュルレアリスムのように、私たちから見れば変わったもの、斬新なものに惹かれます。絵画でも工芸品でも、一体どんな世界を描いているのか創造するのが楽しい。美術館には先のような工芸品と、別館にいろいろな青で表現された絵画たちが数点並んでおりました。私の好きな青もそこにありました。

 ふと自分の好きな空間を考えていて思いました。絵画や工芸品に表現されるシュルレアリスムがあれば、床の間や枯山水も、小さなところに現実を超えるような、透明感のある世界を表現しようとした、シュルレアリスムの一種ではないかと。

 美術館の帰り道、山の梺でバスを待ちながら、小鳥のさえずり、風と戯れる葉、都会の中にいてはなかなか気付けないそれに、ほんの一時柔らかい気持ちを思い出しました。

青のコレクション ーピカソの青、モネの青ー

2008年12月7日まで