初めて聞いたのは高校生のときだったでしょうか。バーバラ・ボニーとアンドレアス・ショルが歌う、ペルゴレージの Stabat Mater。「The Radiant Voice」というアルバムに収録されていました。聞いたときの衝撃は今でも覚えています。
 繰り返される不協和音は、まるで、終わらないイエスへの残酷な仕打ち、そして傍らに佇み、イエスと共にいた聖母マリアの苦しみのよう。許されても限りない人間の罪かもしれない。

 後に、全12曲からなる作品と知って全曲を聞いてからは、さらにその魅力のとりことなってしまいました。J.S.バッハが、この作品に音を加え、別の詩をつけたパロディを残しています。バロックの巨匠も、夭折の天才が死の間際に残した祈りに心打たれ、愛したのでしょう。

 来る6月、この作品を歌う機会をいただきました。今の私にできる最高の演奏で捧げたいと思います。

第5回 川井弘子のクラシックを身近に〜紫陽花の季節に〜
日時:2013年6月2日(日)15時開演
場所:日本福音ルーテル岡山教会
(JR岡山駅東口よりバス「妙善寺・三野」行き(約15分)「長泉寺」下車・徒歩1分)
入場料:3000円(全席自由・ドリンク付)

プログラム:
モーツァルト/アダージョ(ピアノソロ)
ヘンデル/「9つのドイツアリア」より
J.S.バッハ/G線上のアリア(ヴァイオリンソロ)
      /「コーヒー・カンタータ」より
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ペルゴレージ/「スターバト・マーテル」