押し入れで探し物をしていると、持ち上げた大きな封筒から音楽が流れました。

「HappyBirthday to you」

 確か中学生か高校生の時にもらった、ボタンを押せば音楽が流れるバースデーカード。記憶をたどれば、描かれたねずみたちの絵が思い浮かびます。ちょっと日は遅れたけど、時は流れても、誕生日を祝うことを覚えていてくれました。

 まだ置いてあったことに驚きましたが、封筒の中で流れる音楽だけ聴いて、また元の場所にしまいました。その大きな封筒には見てはいけないものがつまっている気がして。

 秋の空、移ろいやすく、すぐに変わってしまう。けれど雲の向こうには、澄みわたり、きっと変わらないものがあるのだと思う。