「もし部屋で、小豆がいっぱい入ったドラム缶を
倒してしまったらどうする?」

 あなたならどうしますか?

 彼は言いました。
「いいかい、そんなときは小豆を一粒ずつ拾うんだ。
そうすればいつかすっかりきれいになる。」

 私の小さな部屋はいつも小豆で溢れ返っています。
ドラム缶だけでなく、どこから入ってきたのかわからないほどに。
私は小豆の下が全く見えないその部屋で、
ただ一粒ずつ拾っています。

 私たちにその小豆を全て拾い上げることはできません。
底が見えたと思った瞬間、そこに山から小豆が流れ込みます。
また、集めていた小豆をつまずいてこぼしてしまったり、
壁、扉や天井の隙間から新たに入り込んできたり。
「いつかきれいになる」彼はそう言ったけど…

 けれど大切なことはそう信じて進むこと。
いつかきっときれいになる、それが本当は不可能であっても。
信じるから、一粒が新しい希望になり、
また次の新しい一粒を拾う力になります。
クリスマスには信じる場所にそんな希望が、
全てを取り除くために降りて来られるのだと思います。

 でも疲れてしまった時は拾うのをやめて、
全部ほったらかしのまま、
その上に寝転がってみるのも良いかもしれません。