メサイア

Posted by Y on 12月 25th, 2005

messiah この時期に必ず開かれる演奏会といえば、ベートーベンの交響曲第九番がまず浮かぶでしょうか。日本で年末の演奏会が定例化したのは、もとはオーケストラの収入がなかったためらしいですが、今では第九を聴かなければ年を越せないという人も少なからずいるのでは。

 同じくこの時期にヘンデルのオラトリオが演奏される。メサイア(救い主)キリストが生まれる前の予言から、誕生、そして受難、十字架による死と復活、イエスの復活によって人類にもたらされた永遠の生命への賛美…それら全てがヘンデルの美しいアリアと合唱に歌われます。ハレルヤが有名ですが、一つ一つのアリアも すばらしい作品であるため、よく抜粋して演奏されます。

 キリストは生まれる前から、十字架による死がわかっていました。多くの苦しみを受けるとわかっていながら、彼ほど多くの人に誕生を祝われている方はありません。そんなに苦しむなら生まれなければよかったのに…とは誰も思わないのです。

 このオラトリオを全曲続けて聴くことで、キリストの誕生が世界中で祝われる理由が、なんとなく伝わってくるかもしれない。2時間半にもなる大作ですが、まるで全てを知っているかのように演奏される序曲、そして静かなテノールの語りでその世界に入り込んでしまったら、最後のアーメンまで抜け出すことはありません。クリスマスの季節に一度は聴いておきたい。

 「人間の声に勝る楽器はない」とは誰の言葉でしょうか。ベートーベンもヘンデルも、そして数多くの作曲家たちも、言葉にせずとも最後に戻るところはそこであったように思います。

赤鼻のトナカイ

Posted by Y on 12月 24th, 2005

 アメリカのとある町に、ロバートという男が、
妻と幼い娘の三人で暮らしていました。
貧しい中、三人は幸せを感じる日々を送っていました。

 そんなある日、妻が病気で寝込むようになりました。
ロバートは治療のために一生懸命お金を集め、
蓄えも使い果たして、妻の回復を祈りました。
しかしその想いも空しく、
妻は起き上がることもできなくなってしまいました。

 12月のある夜、まだ幼い娘が無邪気に尋ねました。

「ねぇパパ、
 私のママは、どうしてみんなのママと同じじゃないの?」

 みんなみたいにお母さんと遊んだり、お出かけしたりしたい
という思いもあったかもしれません。
ロバートは娘を抱きしめ、
この子を幸せな気持ちにしてやりたいと、
一生懸命に答えを考えました。
そして自分の中から想像力と勇気をかき集めて、
ゆっくりと、一匹のトナカイのお話をはじめました。

  人と違うことを悲しんではいけない。
   違うということを誇りに思うことが必要なんだ。
    奇跡はきっとおこるはず。

 そんな想いをこめて。